農政の憲法と言われる法律が「食料・農業・農村基本法」です。制定から20年以上が経過し食料安全保障の重要性が増すなど制定時から農業を取り巻く環境が大きく変化していることから、現在、見直しに向けた検討が進められています。こうした法改正などで広く農業者の声を反映させていくことが重要です。
県農業会議では、農業委員会法第53条に基づいた農地等利用最適化推進施策の改善についての意見の提出や、全国農業会議所を通じた国への提案等を行っています。また、機関誌「農政情報」を定期的に発行し、農政の動きや市町農業委員会の取り組みなどの情報を発信しています。
「農地」は、食料の安定供給等の観点から重要な基盤です。優良農地を確保し、有効利用していくことが重要です。
県農業会議では、農業委員会等に関する法律第43条第1項第7号に規定する「農地法その他の法令の規定により都道府県機構が行うものとされた事項」等を処理するため、「常設審議委員会(委員25名)」を設置し、原則として毎月28日(年12回)に開催しているほか、市町農業委員会への支援等を通じて、農地等利用の最適化の推進に努めています。
なお、農地を借りるとき・買うとき、また、転用するときには、農地法等の許可が必要であり、その要件・基準や手続き方法など、詳しくは県農地担当部局、市町農業委員会へお問い合わせ下さい。
地域計画の策定に向けて、農業者による話し合いを関係機関が一体となって進めようと1月25日、丸亀市綾歌総合文化会館アイレックスにおいて、「令和5年度香川県農地最適利用推進大会(香川県主催、県農業会議共催)」を開きました。県内の農業委員・農地利用最適化推進委員のほか、農業関係者ら約450名が参加しました。
大会では、「地域計画の策定に向けた話合いの進め方」と題し、徳島大学人と地域共創センター客員教授の澤田俊明氏が講演したほか、まんのう町農業委員会の岩倉節夫会長職務代理、同町農林課の藤原道広課長が「まんのう町における農業委員会と一体となった地域計画の策定に向けた取組みについて」として事例発表などを行いました。
事例発表の中で岩倉会長職務代理は、町内で実施した農業者座談会や農業委員会サポートシステムから出力した目標地図の素案等に触れ、「地域計画の策定をはじめ、地域農業を守るためには農業委員会が積極的に関わることが重要」と力強く説明しました。
農業経営は簿記による計数管理が基本であり、経営発展段階に応じて、複式簿記・青色申告、家計と経営の分離、経営分析・診断、雇用の導入、法人化などの経営管理の取り組みを進めていくことが重要です。
県農業会議では、市町・市町農業委員会のほか関係機関・団体等と連携して、農業者の複式簿記、経営分析、税務申告、経営改善の一貫的指導・支援に取り組んでいるほか、香川県新規就農・農業経営相談センターの協力機関などとして、専門家の協力を得て、経営相談・支援に応じています。
農業を新たに始める場合、情報収集・就農相談から始まり、インターンシップ等を通じた農業体験、さらには就農前の実践研修等が重要です。
県農業会議では、県農地機構と新規就農相談窓口を設けており、関係機関等との連携を図りながら就農希望者に対する相談に対応しているほか、農業法人等の求人情報の収集・提供等を行っています。
農業経営の確立を目指す農業経営者が自らの意志によって設立し、会費を納め、農業経営の確立・改善活動を考え意欲的に行動する、農業経営者による自主的な組織活動が市町、県、全国の各段階で展開されています。
県農業会議では、農業経営の確立を目指す先進的農業経営者の自主的組織「香川県農業経営者協議会」等の事務局として、その活動を支援しています。
全国農業会議所では、49歳以下の就農希望者を新たに雇用する農業法人等に対して資金を助成する「雇用就農資金」の事業参加者を募集しています。
日本農業技術検定は、新規就農のほか、農業法人・関連企業等への就業をめざす学生や社会人などを対象に、農業の知識や技術の修得水準を客観的に把握し、教育研修の効果を高めることを目的とした全国統一の農業専門の試験制度です。
農業者年金は、農業者であれば広く加入できる積立方式・確定拠出型の年金で、保険料は通常加入の場合、月額2万円~6万7千円で、政策支援対象者には保険料の国庫補助(月額2万円(固定)の3~5割))があります。
女性の視点を活かした農業委員会の活動強化や女性農業委員・農地利用最適化推進委員の増員を図っていくことが必要なことから組織を設立し、県内外の研修会への参加・開催等による研修・研さんや女性の登用促進のための要請活動などを行っています。
名称 | かがわ農業委員会女性の会 |
---|---|
会長 | 田村照栄 東かがわ市農業委員会会長 |
設立 | 平成25年10月16日設立(平成29年9月7日名称変更) |
会員 | 県内女性農業委員・女性農地利用最適化推進委員36名 |
活動内容 | 総会・研修会の開催ほか、女性の登用促進についての巡回要請、全国等研修会への参加など |
事務局 | (一社)香川県農業会議 |
令和5年度に創立10周年になることを記念し、県内の女性の農業委員、農地利用最適化推進委員で組織する「かがわ農業委員会女性の会(会長:田村照栄東かがわ市農業委員会会長)」は3月22日、高松市内で記念集会を開催しました。女性委員のほか、市町農業委員会長や関係機関職員など55名が出席しました。
同組織は、平成25年10月16日に四国では初の女性組織として設立。女性委員の登用促進などを通じ、女性の視点を活かした農業委員会の一層の活動強化に取り組んできたとことろです。
記念集会では、広島県の庄原市農業委員会長(全国農業委員会女性協議会 副会長)の道下和子さんらが講演。全国の女性委員登用の現状や課題、取組事例のほか、自身の農業委員の経験を振り返り、これから求められる女性委員としての活動等に触れ、出席した女性委員らに元気を伝えました。
最後に創立10周年を契機とした「アピール宣言」を行い、女性委員の登用促進や資質向上と交流促進、地域の活性化に取り組むことを採択し、今後の一層の活動を誓いました。
中国四国各県の農業委員会女性組織と農業会議は11月16日から17日にかけ、高松市のかがわ国際会議場において「2023年度中国四国ブロック農業委員会女性委員研修会」を開催し、中国・四国ブロックの女性の農業委員、農地利用最適化推進委員ら約180名が参加しました。
同研修会は毎年、中四国の持ち回りで開催しているもの。香川県では9年ぶりの開催となります。
研修会では、中国四国農政局の村田修造課長補佐から「男女共同参画の取組について」の情報提供のほか、ノンフィクションライターとして活躍されている石井里津子氏から「農の偉業を明日へ、女性たちとともに~さあ、偉業に満ちた農の旅へ、ご一緒に!~」と題した基調講演が行われ、訪れた全国の女性農業者の活動や声を紹介しました。参加した女性委員の中には、石井氏が紹介した女性農業者と知人の委員もおり、和気あいあいとした雰囲気が流れました。
2日目にあたる17日は、「女性委員の登用促進」や「女性の組織活動」等について15グループに分かれて意見交換会が行われ、参加した委員から多くの活発な意見が出されていました。
農業委員会の公正なる運営に寄与し、農業経営の合理化・農業生産の発展を期することなどを目的に設立し、日常業務に適切に対応していくための研修や農業委員会活動を円滑に進めるための改善策の検討などの活動を行っています。
名称 | 香川県農業委員会職員研究協議会 |
---|---|
会長 | 山上浩平 高松市農業委員会事務局長 |
設立 | 昭和48年11月16日 |
会員 | 県内市町農業委員会・農業会議職員 |
活動内容 | 総会・研修会・検討会等の開催、活動事例集・機関誌の発行 |
事務局 | (一社)香川県農業会議 |
香川県農業委員会職員研究協議会(会長:山上浩平高松市農業委員会事務局長)は1月12日、高松市内のホテルで「創立50周年記念集会」を開きました。
来賓の尾崎県農政水産部長、三笠県農業会議会長、十河県農地機構専務理事、永武全国農業委員会職員協議会長外、会員、関係機関・団体役職員等約 50 名が出席し、今後の農業委員会活動の一層の強化へ決意を新たにしました。
冒頭挨拶で山上会長は、「当協議会の活動のさらなる強化、活性化を図りながら、農業委員会活動の充実に努める。ご来賓の皆様の益々のご指導、ご鞭撻をお願いするとともに、会員の方々には、当協議会の活動をさらに活性化し、農業委員会活動の強化に繋げよう」と述べました。
県農業会議の三笠会長は祝辞で「農業委員会の果たすべき役割と使命は極めて大きく、その活動の原動力を担う事務局職員の取り組みは以前にも増して必要であり、貴研究協議会の活動の意義は益々大きく、今後の取り組みに期待する」などと述べました。
集会では、協議会運営に功労があった会長経験者等14名の方々への感謝状を贈呈したほか、①まんのう町農業委員会の藤原事務局長から「農業委員会と一体となった地域計画策定に向けた取組み」の活動事例報告、②県農政水産部農業経営課の岡崎課長から、「香川県における農地の有効利用対策」について情勢報告、③(一社)全国農業会議所の伊東主査から「全国及び各都道府県職員協議会の活動状況」について情報提供、④全国農業委員会職員協議会の永武会長から「最適化活動の推進~魅せよう!事務局サポート~」と題した記念講演がありました。永武会長は、地元の京都府京丹波町農業委員会における活動記録簿記入と活動の見える化、目標地図素案づくりへの挑戦など取り上げながら事務局の取り組みを紹介しました。